序章 | 戸田山和久『哲学入門』
哲学の主題
ありそで、なさそで、やっぱりあるもの
取り上げる哲学者たち
モノだけの世界にココロを書き込む
つまりは一元論
科学の成果を正面から受け止め、 科学的世界像のただなかで人間とは何かを考える哲学
存在モドキ
∈ありそで、なさそで、やっぱりあるもの
人生に大切なもの
例えば、
情報
目的
機能
価値
道徳
意志の自由
美
人生の意味
etc
従来、精神世界に丸投げされてた概念
モノだけの世界観にそれらを書き込む
これまでの戦略
抽象度が足りない
来歴も不明
観点(スタンス)に対応して現れる
e.g.
合理的な行為者とみなす
意味の理解がありそうに思える
意味が現れる
抽象度が上がり、システムとしての見方のレベルが有効になってくる
→3層構造はイマイチ
次の戦略
存在モドキは世界に湧いてきた
創発じゃんwint.icon
物理的世界の中で、存在もどきがそうでないものから現れてくるプロセスを明らかにし、そのシナリオをつくれ。
重要なポイント
「読み終わってから立ち戻ると良い」とのこと
2点
システムが進化するにともなって、それぞれの段階を考えるのに適切な観点のレベルも並行して現れる
つまり、第二の戦略に出てきた「観点」は、われわれが自分勝手に切り替えできるようなものではなく、進化する自然がわれわれに要求するものになる
目的の発生にせよ、自由の発生、価値の発生にせよ、途中からは生きもののもつ表象能力が格段に高まったことが大きな動因となっている
存在モドキの発生シナリオの核心は、表象能力の進化が主題になる
構成
前半
トップダウン議論
ch. 1: 意味
ch. 2: 機能
ボトムアップ議論
ch. 3: 情報
ch. 4: 表象の進化
後半
ch. 5: 目的
ch. 6: 自由
ch. 7: 道徳
終章: 人生の意味
章立ては目次参照
まとめ
本書は唯物論的・発生的・自然主義的観点からの『哲学入門』